






平澤興 著
致知出版社 1995年 新品
いつも楽しく仕事をされてるように見えますが、コツはなんですか?と、たまに聞かれる。
そう言ってもらえるのは本望だし、実際、面白く、新しく、意義がある仕事しかしていない(はじめはそうでない案件だとしてもそっちに持っていくように努めているつもり)。しかし、そのコツは何かとの質問に答えると、明るい答えを期待していたのか、聞いた方は困った顔をする。日々戦いですよ、としか答えようがないから。
なかなか世の中、簡単には楽しくて新しいことはさせてくれないわけで。しかし、毎回やれやれ、と思いつつ、負けるわけにはいかない。
そんな時。めくると、よしまた頑張ろう、いい仕事をしてやろうじゃないか、面白い人生を送ってやろうじゃないか、と力をもらえる本がある。そんな1冊をご紹介。
著者は、脳神経解剖学者で、京大総長だった平澤興氏。ちょび髭の似合うお顔は、このタイトルとピッタリ。こちらのリンクからぜひ見てほしい。
https://www.city.niigata.lg.jp/minami/shisetsu/yoka/bunka/sogahirasawa.html
著者、と書いたが、実際にまとめたのは、平澤氏を敬愛していた豊田良平氏(調べると安岡正篤氏の高弟、と出てきますね)。月に1回会って話を聞きつつメモに残し、電話を通して聞いた時の話もノートに記録していたらしく、その平澤語録の一部を抜粋したもの。
なので本文は1行〜7行くらいの細切れになっていて、読みやすく、味わいやすい。
例えば、
「幸福で、幸福だけで、かぎりなく成長することは至難なことである。(中略)成長するためには、苦難がよろこびであると思うようになることである。」
「何を言われても、拝んでゆける人。こんな人こそまさに大賢は大愚に似たりで、こうなればそれは達人の心境であり、大した者である。」
「かしこい人は燃えることができない。燃えるためには愚かさがいる。愚かさには力がある。」
「教育とはいかに相手を誉めるかの研究である。」
「よいとか、わるいとかは簡単なようだが、なかなかむつかしい。自分の経験からくる判断だけに執われてはならぬ。」
このような言葉が正確に数えたわけではないが200くらいある。すべて、深く刺さり、じっくり考えさせられる。好きな言葉はページを折り、線を引き、いつでも見返せるようにしておけば、苦労も逆境も、ありがたいものとして、受け止められる、と言い切りたいところだが、まだまだ当然そんなに自分も出来上がっていないので、息を吹き返す力はもらえる、と言っておこう。
この本はさらに見ての通りgood titleで、本棚から常に見守ってくれているように思えるという効能もあるので、頑張って同じ時代を生きる人たちにオススメしたくなった次第。
平澤氏の子供の頃からを描いた自伝「山はむらさき」もgood titleで中身も素晴らしいので、生きよう今日も〜、の次はこちらもぜひ。
https://amzn.to/3RZvnZr
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