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¥2,800
残り1点
鴻巣要一郎 著 粟津潔 装丁
ダイヤモンド社 1965年 中古
この本はかなり読む人を選びます。でも、好奇心をくすぐられる素晴らしいタイトル。売れるかどうかわからないけれど、good title booksとしては仕入れざるを得ないでしょう。
どんな内容なんだろう、ワクワク、と今、この文章を読んでいる人も思ってらっしゃると思いますが、人を選ぶと先に書いた意味は、プレイボーイが週刊プレイボーイのような内容だから、ではなく。数学のことが、楽しくて楽しくてしょうがない人が書いた、数字や数学で遊んでいる本だから。おそらく著者本人のことを指して、数学プレイボーイなわけです。
「数学プレイ」というタイトルでも良かったように思うけど、「ボーイ」までつけたのは、勢いか、遊び心か。これにした編集者は偉いなあと思います。そうでなければ、出版から58年後に、こんな本屋で紹介されることもないし、もしかしたらあなたが手に取ることもなかったでしょう。一生。
そんな数学プレイボーイが記したのは、両方の指を使って掛け算をする方法や、日本の商家が使っていたという検算の方法(これは学生の時に知っておきたかった)や、素数の見つけ方といったいわゆる数学的なものから、一筆書きができる図形とできない図形の証明、当時流行ったという幸運の手紙という1円ずつ寄付していくと儲かるという新手の詐欺についてや、「アルキメデスの家畜の問題」という古くからある問題から魔法陣まで。数学的知的好奇心をくすぐるトピックが紹介されたり証明されたりしています。
好奇心をくすぐる、と言っても、この手の本は、人によって好奇心の在処が違うから、こういうのが好きな人には超オススメで、こういうのが苦手な方にはオススメできないわけですが、数学好き以外にもちょっとだけこの本は間口を広げられるかなと思っていて。デザイナー、コンセプトメイカー、そんな関連のことが好きな方にも手元に持っておいてもらうと何かの時に役に立つかもしれません。
というのは、中に出てくる数学的な図がグラフィカルなものが多数あり。特に桂馬飛び遊びという、マス目を将棋の桂馬のルールで飛ばしていくその軌跡が描くパターン(海外ではチェスの方の動きをとってKnight Pathと呼ばれているそう)がいかに美しくなるかを数学者が追い求めてちょうど200年前の1823年にH.E.Warusdorffという人が発表したりしたという、それが美しかったり。(その他いくつか写真に載せましたので見てください)
数千年に渡って残る数学的知的遊戯の著作物からさまざまなお題が出題されているのも、そんな風に数学の世界では脈々と人類のリレーが行われていたのかと面白いし。
装丁が粟津潔さんなのも注目。表紙もいいですからね。中身の図も若干粟津さんの意見が入っているのかなあ。わからないけど、数学的、幾何学的な魅力的な図が多い。
いろんなことに興味を持つ、純粋に面白がりの、好奇心旺盛な方にももちろんオススメで。だって、こんな筆算の問題もあるから。
S E N D
+ M O R E
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M O N E Y
面白いでしょう?!解けますか!? 注:アルファベット、それぞれの文字に、それぞれ違う数字が入ります。
話は戻って、タイトルですね、やはり。数学プレイボーイ、って名前で、全く違ったもので小説を書くとしたら。どんなことがあり得るかな、なんて思いを馳せられる、その言葉の組み合わせの、強さ、面白さのサンプルとして、本棚に指しておくのもアリだし。音を楽しむと書いて「音楽」みたいに、数字を楽しむ「数楽」って授業があってもいいかもな、なんて。様々な方向に、発想を刺激してくれる本です。
そんなこの本に出会うべき、好奇心プレイボーイ&ガールたちの元へ、届きますように。
ここに2冊ご提供します。それぞれの個別の状態は以下です。状態の説明と写真をくれぐれもよくご確認の上、お求めください。
A:帯なし。背表紙、若干日焼け、少し傷あり。全体的に経年劣化ありますが、中身の状態は良いです。
B:帯なし。背表紙、若干日焼け。全体的に経年劣化ありますが、中身の状態は良いです。
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◎商品は、5営業日以内に発送します。
※お盆休み(8/12-16)や年末年始(12/29-1/3)、
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◎もちろんこの本にも、このおまけつきます。
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