


萩尾望都 作
小学館文庫 1994年 新品
表現の世界には「距離感」という言葉がある。
たとえば、広告の世界では、ビジュアル(絵)とコピー(言葉)について、絵を言葉が説明するようなものだったり、わかりすぎるようなものは「近い」、逆に絵と言葉の関係性がわかりにくくて補足しないといけないようなものは「遠い」という。そして、距離感がちょうど良いとどうなるかというと、?と!のギャップの妙で、見た人がなるほど!とわかって気持ちよくなる。知的好奇心が満たされる。
これは絵とコピーだけでなく、その企業がこういうことメッセージするのか〜、と企業と言葉についても同じことが言えるし、またお笑いの世界でも、「落差」といわれるから、同じことだろう。
もちろんそれは、本のタイトルでもいうことができる。この本はまさに距離感絶妙本。
11人いる!と言われて、何が?!と確認せざるを得なくなる。そのネタは結構初期にバレるが、なぜ11人なのか?がわかりたくて結末まで引っ張られる。
それがわかってめでたしめでたしなのだが、第2部として「続11人いる!」もネタが割れたあとなのに面白く。第一部で揉めた人々が仲間となり、第二部で友情が発揮されて。
この名作と呼ばれるSF少女漫画は、多様性も先取りしている。登場人物たちは、国どころか星が違うし。その中には、成人してから性別が決まるという人類もいたりするし。緑の血が流れるサイボーグもいるし。
萩尾望都ワールドは触れたことがなかったが、この本から1冊ずつ辿っていくとしよう。good title的には、「ウは宇宙船のウ」あたりかな、次は。
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