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残り1点
小津安二郎 著
日本図書センター 2010年 中古
黒澤映画ばかり見ていて、小津映画は実は2本しか見たことがなかったけれど、この本と出会って今更ながら、すっかり小津ファンにもなってしまった。
小津監督の寄稿、発言、対談、手紙などを1冊にまとめたもの。映画から推察して、繊細で、寡黙な、難しい人なのかと思っていたけれど、どうもちょっと違う。
助手時代の撮影の合間の晩ごはん、すごく腹が減って並んでたのに、並んでもない監督に先にカレーが出されて、ブチ切れて一悶着起。社長にその話が届き「1本撮ってみなさい」と抜擢された話から始まるが、僕自身もカレーの作文で入社を勝ち取った過去があるので、第1章から勝手に親近感。https://www.advertimes.com/20201102/article326348/2/
脚本家とのコンビの組み方について。役者の抜擢の仕方について。小津流のカメラを低く構える構図について。考え方、エピソード、諸々読める。モノを作ることを仕事にしている人は、絶対読んだ方がいいので、確実に読みたくなるように少し抜粋すると
「映画ってのは、あと味の勝負だと僕は思ってますよ。」
「おさえることだな。いかにして、おさえておさえて、性格を表現するか。」
「人間が出てこなければダメだ。これはあらゆる芸術の宿命だと思うんだ。感情が出せても、人間が出てなければならない。」
「つまり映画で云うと、救いが要るんだ。明日への希望が要るんだ。」
「私は映画を作るに当たって、文学者が文学を制作する時、文法にこだわらないように、私も亦、映画の文法にこだわりたくない。」
「以上、己のことを語る。他の人のことは知らない。」
もちろんもっといっぱいあって、本は折り目と、線だらけになった。
名言やクリエイティブについての示唆はもちろんだけれど、実は一番残ったのは、戦争のこと。上記の手紙というのは、戦地からの手紙で、「人の和を描きたい」という小津映画の底には、戦争があったということ。その辺りも読んで欲しいところ。
日本には頼もしい先輩たちがたくさんいる。その人たちの考えを、こうやって読めるというのは、本当に有難い。
(蛇足1:この本のタイトルは、この原文の中から、いい感じに編集者の人が組み合わせたものと推測。編集者の手腕。)
(蛇足2:この本きっかけで「秋刀魚の味」を昨夜視聴。秋刀魚は微塵も出てこない。粋。)
ここに4冊ご提供します。それぞれの個別の状態は以下です。状態の説明と写真をくれぐれもよくご確認の上、お求めください。
A:帯あり。状態いいです。
B:帯あり。少々の使用感あり、中は綺麗です。
C:帯あり。少々の使用感あり、中は綺麗です。
D:帯あり。蔵書印あり。見返しに少々汚れあり。その他は状態いいです。
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◎商品は、5営業日以内に発送します。
※お盆休み(8/12-16)や年末年始(12/29-1/3)、
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◎もちろんこの本にも、このおまけつきます。
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