








岩下修 著
明治図書 1989年 新品
どこだったか忘れてしまったけど、教育関係の場での講演を依頼され、話終わった後に、名刺交換にこられた先生から教えてもらった言葉があった。
「教育界には、AさせたいならBと言え、って言葉があるんですよ」
面白い。言い回しも素敵。と思って、長い間メモしていたが、だいぶ経ってからふと、これについては本はないのか?と検索したら、あった。買った→読んだ→中身も良かった!ので、good title booksに並べさせていいただいた次第。
例えば。
キャンプで子供達が鍋を洗っている。その時、お母様方が、「もっと早く洗いなさい」「もっとしっかり」と大きな声で指示をしている。著者は考えた。違う指示の仕方はないか。そこでこう言ってみる。
「おじさんのところまで、鍋をこする音がゴシゴシ聞こえるように洗ってごらん。」
そうすると自然と力が入る。聞いて聞いてとなる。競争になる。
違う例で言うと。
リコーダーを初めて吹く音楽の授業。どんなふうに唇を当て、息を吹き込むように教えると良いか?そこでの言葉はこう。
「小さなシャボン玉を少しずつふくらますようにふいてごらんなさい」
A=言いたいことを直接伝えるのではなく、B=違う方法で伝える方が、より伝わる、より人は理解する、より動く。ということが「AさせたいならBと言え」。
これは別に子供に向けてだけじゃなくても、大人 to 大人、でも同じことですよね。上司 to 社員もそうだろうし、若手 to 先輩にも、効くかもしれない。(男女間もそうか?)
拙著「伝説の授業採集」で集めたものは言葉で伝えるだけのものじゃないけれど、行動や面白い課題を通じて(=B)、伝えたいAを教える、ということは共通しているし、広告なんてものも「買って欲しい」というAを、あの手この手のBを考えて伝えるということでは共通だし、さらに広げれば、映画だって音楽だって演劇だって、表現物は全部そうかもしれない。誰かに何かを伝えるということは表現物ってことで、子供に何か言葉を発することだって、毎回クリエイティブなんだな〜、と思うと毎日がキャンバスであるなんて事まで思い至る人もいるかもしれない。
いずれにせよ、そういう大前提を、「AさせたいならBと言え」っていう言い方でまとめられていて、その事例がふんだんにあるので、ここまで知って、読まない手はないよな〜と、A=この本は読んだ方がいい、という事を、長々と上記=Bとして、書いた次第です。
――――――――――――――――――――――――
◎商品は、5営業日以内に発送します。
※お盆休み(8/12-16)や年末年始(12/29-1/3)、
その他随時サイトに記載する臨時の休業を除きます。
◎もちろんこの本にも、このおまけつきます。
https://goodtitlebooks.stores.jp/items/626351ef728954026de5013e