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地球のはぐれ方

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村上春樹、吉本由美、都築響一 著 文春文庫 2008年 新品 500ページ越えの厚さだから、まあいくらタイトルがそそるとしても、なかなか1ページ目を開くのはハードルが高かった。けれど、ハードルを一旦飛び越えたそこは、地面とかマットじゃなくて沼だったというか。ズブズブと。 村上春樹、吉本由美、都築響一のお三方が、「東京するめクラブ」と題したゆるめのチーム名で、名古屋、熱海、ハワイ、サハリン、etc.などの、いわゆるじゃないところに旅する、雑誌「TITLE」に連載されていた旅行記的なもの。 「地球の歩き方」がガイドブックとして、行きたいところを探すための直線的なものであるのに対して、こちらは3人のフィルターを通して、旅や場所というものを入り口としつつ、どんどん思考を迷子的に、いろんなところに連れて行ってくれる。 そこが良くて。直線的なビジネス本やノウハウ本ばかりを手に取ってしまう現代人にはその本の横に、いや、本棚のその書籍群の真ん中に、これを割り込ませて欲しい。 はぐれなきゃ。もっと。新しいものは発見できないし、思いつかないじゃないですか。みんなが取る連休で、みんなが行く混んでる場所の行くようなことから、はぐれなきゃ。旅だけじゃなくて、仕事だって人生だって、混んでるところばっかりにいく日本じゃつまんないじゃないですか。21世紀の、風の時代なんだから。 村上春樹さんのエッセイは僕はとても好きで、(この本じゃないけど)就活で自己PRをどう書いたらいいか、という若者に対して、そんなことは書かなくても自然と個性が出る、カキフライが好きだったらどこの店のどんなカキフライが好きなのかを書いていけば、それは自然と個性的で自己紹介になる、的なものとか特に好きなので、そういうのがたくさん読めるのも良いのだけど、なんと言っても収穫は吉本由美さんとの出会い。 「アンアン」「オリーブ」などで活躍した伝説のスタイリストである吉本さんには、この年まで出会ってなかった。だってアンアン、オリーブなど、読んでないもの。この人のエッセイや生き方は好き。文体は個性が滲み出ているのか、テクニックの習得の末なのかは知らないが、軽さx鋭さx毒xテンポxたとえx自然体、の妙。コピーライターたちも、先輩の似たようなコピーの真似なんかせずに、この人の文章を読んだほうがいいし、伝え方の本なんか読むより吉本さんを追っかけたほうがいい。 あと各場所に行った後に3人が座談会をするぶっちゃけトークもいい。ここは、一見それぞれが、ボロクソ言ったり、持ち上げたりしているようで、地方創生や観光についてのアイデアが実は散りばめらている。それを砂浜で貝殻を拾うように読み拾うのも、地方創生に関わる方には良いかもしれない。 というわけで、読んで、はぐれる人、大募集です。 ―――――――――――――――――――――――― ◎商品は、5営業日以内に発送します。 ※お盆休み(8/12-16)や年末年始(12/29-1/3)、  その他随時サイトに記載する臨時の休業を除きます。 ◎もちろんこの本にも、このおまけつきます。 https://goodtitlebooks.stores.jp/items/626351ef728954026de5013e

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