斉藤 倫 著 高野 文子 画
福音館書店 2019年(新品)
長くてステキなタイトルのおかげで出会えて、本当に良かったと思う本。
詩集と題してはあるものの、こどもの愚痴や不満や疑問に、近所のおじさんがいろんな人の詩を見せて答える、ショートストーリー集といったところだから、詩なんて普段読まない方も、臆せずぜひとも手に取って欲しい。
答える、と言っても、全然道徳的ではなく、紹介されている詩も、いわゆる詩っぽくないものがほとんどで、頭と心が柔らかくなる。
おじさんちでのおじさんとこどものやりとりを読んでいるとと、遠い子供時代の空気を思い出したり、なんだか夏の匂いがしたりするが、そこから名言が続出する。ことばについて。比喩について。日常について。生について。死について。
読み終えて、パタンと本を閉じたあと、ことばとこの世の中に対してのものの見方が、さりげなく、でもガラリと変わってしまっている。第一章でこどもが「詩って」「なんかおもしろいね」というけれども、きっと読む人全員同じ感想を持つと思う。
もちろん高野文子さんの絵も装丁もステキなのでこれは電子書籍じゃなくてちゃんと手元に置いておきたい類のものですね。
(このおじさんのモデルはどうやらとある詩人ようだけど、その話まですると長くなっちゃうのでこの辺で。そのモデルと噂される方の本も、good titleなんですよね。)
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